捨てられたプリクラ帳 ―復讐―
「朋子ちゃんにね、咲月宛ての
 手紙がこの2日届いてたんだって。」



その子は言う。



知ってるよ、それ、偽物だよ。
私それ書いたもん。



咲月は頷きながら、その子の目を見た。



「....それでどうして朋子は泣いてるの?」



「それが、その手紙が咲月宛ての
 ファンレターだったらしいの。」



ファンレター....



朋子はそう受け取ったんだ。
どうしよう。
中村君なんて本当はいないのに。



どうしよう。
朋子が一年生の教室訪ねに行ったら....



「それ、咲月の所為じゃないけど....
 だけど、朋子ちゃん、さっき言ったの。」



ドキッとしながら、その子の言葉を待った。



「咲月なんていなければ....
 いなければ、私は苦しまないのって....」



どんな表情したら良いか、
分からなかった。
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