捨てられたプリクラ帳 ―復讐―
「咲月....」



咲月の友達は、咲月の顔を
心配そうに見る。



「分かった....玲ちゃんありがとう。」



咲月の友達───玲は安心したように
ニコッと笑い、そして心配そうに
朋子を見る。



咲月の胸はずっとドキドキと鳴っていた。



どうしよう....手紙なんて
書かなければ良かった。



当然、クラスのみんなは
1年A組の中村君に対して、
あたしがどう接するか気になるはずだ....



予鈴が鳴り、みんなは慌ただしく
それぞれの席に着く。



ある子は、朋子を心配そうに見、
またある子は、
朋子と咲月を好奇心に満ちた目で。



教室内がガヤガヤしていた為、
担任の先生が教室に入ってきたことに
気が付かなかった咲月は、飛び上った。



朝の挨拶を済ませ、
担任の桐原はクラスのみんなを見渡す。



咲月は心の中で強く強く願った。



先生、朋子が泣いてることに
どうか気が付かないで下さい....!
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