捨てられたプリクラ帳 ―復讐―
絶句して咲月は玲を見た。
何も言い返せない。



確かに、あたしは....残酷だ。



「みんなに良い顔見せてさ。
 ありえないってば。
 マジで。」



朋子ちゃんも咲月の何かに気が付いてたの?



と、玲は半ば同情したような顔で
朋子を見た。



咲月はショックを受けた。
こんな風に思われてしまった。



前から良い顔見せて
ムカつくよねー
などと、陰口を言われていたのかと
思うと、鳥肌が立って



玲の顔を見ていられなくなり、
下を向いた。



「だけどさ、朋子ちゃんも朋子ちゃんだね。
 朋子ちゃん、最っ低。」



はっきりと言った玲は
朋子の顔を直視した。



朋子も、俯いた。



「でもさ、うちラッキーだったな。
 トイレのついでに、
 咲月と朋子ちゃんの弱み
 握っちゃうなんてさ。」



凄く玲が嫌になった。
咲月は唇を噛んだ。
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