捨てられたプリクラ帳 ―復讐―
帰りのバスの中、
私は今日撮ったプリクラを見ていた。



咲月とは家が近い。
けど、
もっと近いバス停があるから
バスは違う。



咲月の字でごめんねって書いてあるのを見たら、さっきのことが鮮明に思い出されてくる。






「あたし、朋子に復讐するつもりだった。」



え?と目を見開き、
咲月を見つめた瞬間、
カウントダウンの数字が1まできて、
パシャ!と音がした。



「だって、裏切られたって思ったから。
 だから、あんないたずら....」



手紙のことを告白し、
咲月は目を伏せた。



───あたしがあれ書いたんだ、ほんとごめん....───



「朋子が泣いてるの見て、
 良い気味だって思ったの。」



カシャリとまたシャッター音がした。
だけど、私たちは気にしなかった。



「....」



「あのね、今日の朝、
 起きたら朝日が輝いてた。」
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