捨てられたプリクラ帳 ―復讐―
突然シャッターが降りたから、
あたしは横を向いていたし、
咲月は目を瞑っていたけど、
これが仲直りの印なんだよね、と
2人の意見が一致して、
お互いのケータイの
電池のふたの裏に
そのプリクラを貼り合った。
何年後かも、
このプリクラを見て、
この時のことを思い出すだろう。
とバスに揺れながら
私はひとりで笑った。
その時は、自分にちゃんと
自信を持ててれば良いな、と
プリクラを見ながら思った。