捨てられたプリクラ帳 ―復讐―
Prologue
復讐なんてそんな簡単に出来ない。
ましてやあたしの親友になんて。
朋子が
あのユーモア溢れた性格を
あたしにだけしか見せないということを
知ったのはつい最近で、本当に嬉しかった。
あたしだってその性格が
羨ましいって思ったことある。
"このおしとやかだと見せている性格を、朋子の性格にしたい。"
だから、
朋子があたしに嫉妬している。
そう聞いた時、すごく嬉しかった。
相手がそれだけあたしを見てるってことだ。
だから、
1番好きな人にそう思われるだけで
幸せなんだなって思った。
そして、今、
あたしは世界の中で本当に幸せ者かもしれない───
咲月はベッドで温もりを感じながら
笑顔を作った。
―fin―