ぁたしの騎士【完】

執事的な事情。

ガチャッ

「由香里がわるいんだもん…」

あー…俺子供。

嫌になる。

もっと自分が大きければいいのに。

由香里より大きければ、俺が一生守ってやれるのに。

正直言うと俺は、由香里が好きだ。

アホな所とか、一生懸命な所とか、全部好きだ。

でも俺が執事として見ていてすぐわかった。

由香里が藤堂を好きなこと。

藤堂のことなんてなんも知らない。

裏があるとか全然しらねぇし。

嫉妬、っていうの??

あぁ、子供な俺。

神様、なんで俺は由香里より小さいんですか?由香里が俺を好きになるなんてそんなこと絶対ない。

神様、なんで俺を由香里の執事にしたんですか?

きっともっと俺が大きかったら、由香里に頑張ってって言えただろう。

でも俺はそんな心が大きいわけじゃない。


「って…なんできてんだよ俺;」

まぁ…俺は由香里の執事だから。一人で電車に乗るとか心配なわけで。

この前痴漢あってたもんなぁ…。

なんかあったら俺が助けなきゃ。それが執事だっつぅの。
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