ぁたしの騎士【完】

消えたあたしの執事様。

「さぁ由香里、この中から気に入る執事を一人選べ。」

「はぃ…。」

はっきり言ってアホなあたしは意味がわかんない。

今五十嵐はどこにいるの?

五十嵐はどうしてあたしの執事をやめたの?

聞いてもあたしのお父さんは『やめたものはやめたということでもういいだろう』

って言う。

メイドさんに聞いても『言ってはいけないので』と教えてはくれない。

五十嵐が執事ではなくなってからもう一週間が経った。

五十嵐がいなくなったら、あたしのハムスターが死んでしまったり、手を捻挫したり…

藤堂君が別れてと言い出してきたり。

関係無いけどあたし、五十嵐がいないと調子がでないみたい。

「お父様…私、執事なんかいりません。では失礼します。」

「由香里!?」


ガチャッ

はっきり言って五十嵐がただたんに言うことを聞いてくれるだけの執事だったらあたしはとっくに執事なんかいらないって言ってたと思う。

「由香里さま。お着替えいたしましょうか??」

「いいわよ。自分でやるから。」

「かしこまりました。」

五十嵐が、服も自分で着れねぇのかて言うからいつのまにか着替えるのは自分でやることって覚えたのだと思う。

「じゃぁ、学校行こう?」

「はい、由香里お嬢様。」

五十嵐…五十嵐が来てからあたし、すごい楽しかったんだよ。

五十嵐のいない生活がこんなに寂しいなんて…思わなかった。




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