茶の人生

『あなたのお母様が交通事故にあわれました。
お母様のﾄﾗｯｸに大型ﾄﾗｯｸがぶつかり、かなり危ない状況です。』







警察との電話を切ってすぐに病院へ向かった。







「母ちゃん!!母ちゃん!!」







母ちゃんのいる部屋のﾄﾞｱを開けると、母ちゃんの顔に白い布がかぶせてあった。







「母ちゃん…母ちゃん!?」







『さきほど、ご臨終になられました。』







医者と看護士が頭を下げる。







「…嘘だろ? いつもみたいに嘘だって言って笑えよ!!なぁ?母ちゃん!!
嘘だって言えよ!!!」







涙で何も見えねぇ。







「母ちゃん!!母ちゃん!!なんとか言えよ!!」







いくら揺さぶっても、
母ちゃんは起きない。







「まだ、お前に親孝行してねぇだろ…。言いたいことだってたくさんあるんだよ！『ありがとう』も『大好き』も言ってねぇよ!!何で、何でだよ…。母ちゃんがいなかったら俺、誰を頼ればいいんだよ?母ちゃんの代わりなんていねぇんだよ!!」







素直になれなくて、言えなかったことがすらすらと出てくる。