【キライ。】
アイが、ジュンと話したところを私は見たことがない。
なのに、何でそんな事が言えるの?
それに、アイだって最初は【やめとけ】って言ってたじゃん。
「実はね………私、」
アイがうつむきながら、何か言おうとしている。
「……何?」
変に緊張する私。
そして、アイから驚くべき言葉が。
「ユウと付き合ってるの。」
………え?
ユウって、ジュンと仲が良い、
あの気配を消す達人の……?
「ユウが私の教科書を見つけた事があったでしょ?
実は私、その前から少しユウの事が気になってて……。
ユウに
『教科書、見つけてくれて、ありがとう』
って言いに行ったの。
その時にメアド交換して。
で、しばらくしてメールで告って、付き合う事になったの。」
そんな事があったなんて……。
「ごめんね、言わなくて。
リサ、ジュンの事嫌ってたから
言いにくくて………。
でも、ユウからジュンの話を聞いたりしてたら、
【結構いい奴だなぁ】
って思って。
そのうち、ジュンがこんなにも
リサが好きなんだって事も
わかって……。」
アイ、すごく真剣……。
「ジュンね、リサと出会ってから変わったんだって。
女子のメアドも全部消して、
ジュンが持ってる女子のメアドはリサだけなんだって。」
そうだったんだ……。