【キライ。】
―屋上―
「………ジュン。」
「おぉ、リサ。」
「……あ、あの……」
うぅ。
なんて言ったらいいの……。
沈黙。
「なぁ、リサ?」
沈黙を破ったのはジュンだった。
いつもと違う雰囲気。
何か緊張する……。
「俺の事、嫌い?」
悲しそうなジュン。
さっきまでなら
【嫌い】
って言ってた。
でも、
今は自信を持って言える。
「ジュン、違っ―…!!」
「もしっ!!!!!」
ジュンが私の言葉を遮った。
何故か、余裕の表情のジュン。
そして、ジュンが言葉の続きを言った。
「…もし、『嫌い』って言ったら
キス…………しちゃうよ?」
ニヤッと笑うジュン。
真っ赤になる私。
くそぅ。
く、悔しい……。
なんか、凄く悔しいよぉ!!!!
なんか、よくわかんないけど。
……でも、言っちゃおうかな?
私は口を開いた。
「…………嫌い。」
「言ったな……?」
ジュンの唇が私の唇に
近づいていく―……。
そして
2人は唇を重ねた。