【キライ。】
―図書室―
「あった〜?」
私は、図書室のイスに座って、アイを待っている。
「う〜ん……。もうちょっと待ってぇ!」
アイは、まだ探している様子。
すると、そこへ………
ガラガラ。
誰かが、図書室に入って来た。
「失礼しまぁーす!」
………男子だ。
私が、イスから立ち上がり、顔を見た。
「ぁ。」
男子が2人いた。
そして、
今日、私とぶつかった人だ。
「ぉ。」
男子も私に気付いた様子。
気まずい空気が流れた。
「えっと……。さ、さっきは、ごめんなさい……。」
私は、取り合えず、謝った。
「あー!!全然いいよ。気にしないでっ☆」
男子は、ニカッと笑って言った。
私は、ホッとして、
「そっか。」
と言った。
「あっ。あのさぁ。」
男子が、ニカニカの笑顔で言った。
「?」
「俺、ジュン。呼び捨てでいいからっ。よろしく☆」
男子……いや、ジュンが勝手に自己紹介をした。
「わ、私は、リサ。こっちも呼び捨てでいいよ!……よろしく☆」
私も一応、自己紹介をした。
「これも、何かの縁って事でっ!!メアド交換しよっ☆」
ジュンが、相変わらず、ニカニカの笑顔で言った。
出会っていきなり、メアド交換って……。
「……いいよ。」
断ったら怒られそうだったので、
乗る気はしなかったが、OKした。
「じゃ、赤外線っ☆」
私達は、メアド交換した。
ジュンって、チャラいんだ……。
そんな事を思っていると、ふと気が付く。
「あれ?隣にいた男子は?」
さっきまで、ジュンと、もう1人の男子がいたのに
いつからか、いなくなっていた。
「あぁ。ユウ?」
もう1人の男子は【ユウ】と言うらしい。
「忘れ物したらしいんだけど……。」