【キライ。】
「あったぞ。」
「おぉっ!?」
気づくと、いつの間にかユウという人物がいた。
「ビビった……。」
「ビックリしたぁ……。」
ユウっていう人は、気配を消す達人だなぁ……。
「……誰?」
ユウっていう人は、私を見て言った。
「あぁ。この子は、リサっていうんだ。」
ジュンが、私の事を代わりに、紹介してくれた。
「……よろしく。」
私は、少し笑って言った。
「んで、こいつがユウ。呼び捨てで、いいよ。」
また、ジュンが代わりにユウを、紹介した。
「お前が決めんなよ!
……まぁ、別にいいけど。」
ユウが、手をズボンのポッケに入れて、言った。
「あのさ、俺の教科書、見つけてたら、知らない人の教科書も、でてきたんだけど。」
ユウが、ポッケの中に入った手と、反対の手で、その教科書を持った。
裏の名前を、見ると……
「あっ!アイのだっ!!」
それは、紛れも無く、アイの教科書だった。
「知り合い?」
ユウが、私に問い掛けた。
「うんっ。」
「じゃあ、渡しといて。」
ユウは、私に教科書を渡し、図書室から出ていった。
「ちょっと待ってよぉ!!
あ。じゃあ、リサ、ばいばーい☆」
ジュンもユウを追いかけて、図書室から出ていった。