【キライ。】
なんか、あんま関わりたくないなぁ……。
「リサ?さっきのって、ジュンって人?」
後ろから、アイの声がした。
「わぁ!いつの間に……!!」
アイも、気配を消す達人だなぁ。
そう思いながら、私は答えた。
「うんっ。ジュンだよ♪
さっき、メアド交換したぁ☆」
「うっそ!?あの人の噂、知らないの!!??」
アイが、すごい表情で驚いている。
「う、うん?アイ、ジュンの事、知ってんの?」
「知ってるも何も、学校の有名人じゃんっ!!!」
「えっ!?そうなのぉ?」
「関わらない方がいいよ!特に、リサみたいな人は!!!!」
「えぇ?」
「あの人は、キス魔で超有名じゃんっ!!!!!」
「……そーなのぉ!!??」
「……はぁ、本当に知らなかったんだね……。
あ!そのうち、リサのキスも奪われちゃうかもね!!!???」
「冗談じゃないっ!!!!!!!!」
ムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリ!!!!!!!!
キスとか、ぜっっっったい無っ理!!!!!
「もう絶対関わらないっ!!!!!」
「まっ、がんばれ〜☆」
「……あっ。はい、これ。」
「あー!私の教科書ー!!
リサが持ってたの!!??」
「ううん。……ユウが。」
「!!!
…ユウ……???」
「どーしたの?」
「……なんでもないっ。」
「ふーん。
……ってか、ジュンがキス魔だったなんて……。
まぁ、確かにチャラかったけど。あーぁ、メール無視しよっかな。」
「あはは!!!」
こうして私達は、家へと帰った。
この日から、恋愛のストーリーが、動き始めたとは知らずに―……。