天然１００％

「そんなこと…ない」

「じゃあ浮気させようとした？」

「…なんでそんなこと言うの？
アラキくんには関係ないでしょ」


うつむく西根さん。

泣くかな。
泣かせてしまうかな。

今更関係ないなんて言うんだ。

割りと協力したと思うんだけど。

見返りは求めないつもりの親切だったけど、裏切られた気分。


「俺は、駄目だけど一生懸命気持ちを伝えようとする西根さんはかわいいと思ったけど
そんな妥協だらけで弱音を吐く西根さんは嫌いだな。」

「私も嫌なことばっかり言うアラキくんなんて、だいっきらい！！」


それっきり、
俺たちは会話も交わさず、各々の帰路についた。