天然100%

「アラキ、あの子カバン忘れてるよ!
…それに南高って…もっと先の駅だよね?」


俺は焦らず昨日と同じように、その辺にいた同じタータンチェックのスカートの子にそのカバンをお願いした。

カバンにはご丁寧に西根幸那と名前が書かれたキーホルダーがついている。


今日も同じカバンを持っていたということは、


まぁ無事届くのだろう。




その夜、俺は西根さんにメールすることにした。

普通、こういう時は電話の方が良い気がするが、まあ、相手が相手なので。


ていうか、西根さんから送られてきたアドレスのメモ欄にある「にんじん2、玉ねぎ1、ほうれん草7、卵1、消しゴム」は買い物メモだろうか。

ほうれん草買いすぎなんじゃないか。
消しゴムを料理に入れそうで怖い。

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