星の旋律、砂の音色
「おはよう!あれ?卓也はまだ?」
爽やかな笑顔をキラキラと砂野君が登場。
や、やめてよ、キラキラした笑顔!
緊張してたのが余計緊張するじゃん!
「あ、なんか、バイト抜けれないって…」
「え?!マジで!あれ?もう一人は?」
「あ、麻衣?麻衣もサークルで…」
「おいおい、二人で行けってか!?」
砂野君があちゃ~と声を漏らす。
やっぱり嫌だよね、二人きりなんて。
私は…嫌じゃないけど、やっぱり緊張する。
砂野君だってヤに決まってる。
「あ、ごめんごめん、別に嫌じゃないよ」
え!?と思わず聞き返してしまった。
心の声が聞こえてしまったのかと思った。
「そんな不安そうな顔しないで!
こうなったら二人で研修楽しもうぜ!」
そう言うとまたキラキラした笑顔で、
右手をさっと差し出して握手を求めてきた。