スカイ・フラワー
「お前の顔に書いてあるぞ」

山地は顔をペタペタと触っている。

「でもさ。何か気になんない?その女子高生」

「別に」

「連れないなー!しかも、隣りだし常連さんだし…できたら…」

「お友達にってか?」

「そうそう!その通りだよ三枝君!君も女の子と夏をエンジョイしたいだろう?」

山地は腕を組んで頷きながら言った。

「お前、その上から目線キモい」

「ちがーーう!俺はときめきたいんだぁー!」

「何の話しだよ」

そうこうしている間に、どうやら商店街についた。海からは離れているが人が賑わっている。

「山地。メモ見せて」

「うん」

その紙には、

ジャガイモ・人参・牛肉・コーヒー豆

と書かれていた。

「じゃ、山地はコーヒー豆と牛肉な」

「了解!」

山地は走って店へと向かっていった。いつの間にか元気になっている山地を見て俺は少し笑って、すぐそこの八百屋へと足を運んだ。


ーーー…

「まいどー!」

おやっさんの声を背に俺は店を出た。そこに、タイミング良く山地が走ってきた。

「アイツ、元気だな…」

気温は30度はあるのによく走れるなと思った。

「早く帰って飯食べよっ」

「あぁ。じゃ、行くか」

俺と山地は来た道を戻って帰路についた。暑さは俺達の水分を奪っていく。

途中で自販機でジュースを買って、水分補給を済ませると、がぜん帰る足は早くなった。

勿論、お釣を使ったが真弓さんには了承済みだ。
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