スカイ・フラワー
一日目は、お昼を食べてから商店街を適当にブラブラしてからお祭会場の神社へ行く。

二日目は、夜から花火を浜辺でやる。


という事になった。

ーーー……その夜。

案の定、寝るまで『お祭練り歩きプラン』の計画について熱く語り、俺の睡眠を素晴らしく妨げた。

そして、俺に勘づかれて開き直ったのか、「高円寺って可愛いー」とか、「高円寺って彼氏いんのかなー」とか独り言のように呟いて夜が更けた。

しかも、隣りの家から帰った後は商店街で花火を根こそぎ買いあさる始末。

真弓さんは驚いていた。


そして、三日目。


午前中、俺は花の手入れをして、入荷した花を運んだり、近場への配達をこなした。

山地は、二階や店内の掃除をしていた。

「疲れたぁー!!うめぇー!」

「どっちだよ」

山地は真弓さん特製冷やし中華の二杯目を啜りながら、この台詞を連発している。

まぁ、そんな俺も二杯目だけど…。

それを見てニコニコしている真弓さんは、まだ何かを作っていた。

「はい!お待たせー!今日はプリンを作って見たの!」

「ぬおぉぉ!!プリンだってー!?」

山地はプリンが好物だ。

「それと、お隣さんの分も作ったから後で持って行ってくれる?」

「はいはーい!」

山地は物凄い反応の速さで返事をした。

「幹也はまだ店内の掃除が残ってるでしょ?」

「あっ…。そうだった…」

「じゃ、三枝君に頼もうかしら」

「なにぃ!三枝!仕事いつの間に終わらせたんだよっ」

「お前って効率わりぃな」

「くそー!三枝の裏切り者ぉ」

俺は軽く流した。

「いい?三枝君」

「はい」

「三枝君は飲み込みが早いから、感心しちゃうわ」

「いえ。じゃ、行って来ます」

俺は真弓さんからプリンの入った紙袋を受け取り、店を出た。

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