スカイ・フラワー
その頃、幹也と夏葉は途方に暮れていた。

「ねぇ。どうすんのよ」

「まぁ…一応生きてるから大丈夫だよ」

「こんなんで死んだら死に切れないわよ!」

しばしの沈黙。

「まぁ、高円寺と三枝が一緒なら心配ない。三枝は頼りになるからな。きっと境内むかってる筈さ」

「じゃ、私達も境内に行くわよ」

「だな。で、ここどこ?」

「……さぁね…」

二人の立っている場所は、十字路に差し掛かる前の杏子飴の屋台裏だった。

二人は取り敢えず、香と千広を見失った為、流れから抜けたのだった。

「聞くしかねーな。すんませーーんっ!」

幹也は杏子飴の屋台のオバチャンに今の居場所を聞いた。

すると、十字路の前だという事を教えてもらえた。

「ありがとっ!じゃあ、杏子飴二つ!」

「まいどー」




「長月ー。ここ十字路の前みたい。はい」

「杏子飴?呑気ねー」

「聞くだけ聞いて、買わなきゃ失礼だろ?」

「それもそうね。じゃ、食べたら行きましょ」

「うん!」





そして、その頃、香と千広はーーー……





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