スカイ・フラワー
行き着く先は
次の文化祭準備の日、山地は学校に来た。

驚く程元気でいつも以上にうるさかった。

そして、田中も橘もいつも通り…いや、仲がより良くなった。

「三枝君」

「何だよ相田」

「田中君と橘さんだけど、橘さんは山地君を選んだみたいよ?田中君とは付き合えないけど、友達には変わりないって…友達として側に居てほしいって。田中君も納得したらしいわよ?」

「そうなのか。良かった………高円寺は山地を断ったって」

「そう。でも、山地君はとても元気みたいね」

「そうだな」






「三枝ぁぁーー!田中ぁぁーー!段ボール調達パート②だってよ!」

俺と田中は渋々、山地の言うようについて行った。



倉庫で段ボールをあさっていると、田中が不意に話し出した。

「三枝君。僕、駄目だったよ。橘さんは山地君が好きだって……」

「…そうか」

「でも、僕は後悔してないよ。自分に正直に…ありのままの想いを言葉にして伝えた。それで十分さ」

田中は悲しそうな顔どころか、いつもの柔和な顔だった。

「あぁ」

「……それにしても、山地君なんか変だよね」

「そうだよな…」
(田中には言ってないんだよな山地が高円寺に告白したこと)

「じゃっ!帰るか!!」





教室に戻ってからも、山地は何処か無理矢理に明るくしている感じがしてならなかった。

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