スカイ・フラワー
教室にてーーーーー…………


「………というわけよ。たまたまアイツが覚えてのよ。ただの偶然!」

「そうなんだーー」

夏葉と千広は窓際の席に向かい合って休憩していた。

「何の話しだよ?」

俺は買ってきたジュースを机にトンッと置くと、山地と隣りの席に座った。

「別に!ジュースの話しよ」

「長月がアロエドリンクで駄々こねた話か」

「うっさいわよ!一年の時でしょ」

「昔話もたまには良いだろ?」

「私も、実は一年の時に三枝に会った事あるのっ!」

今度は高円寺が少し興奮気味に言った。

「そうなの!?」

それに長月は驚いた様子で反応した。

「えー…っと…その話は止めとかない?」

「覚えててくれたの?」

「まぁ、最初見た時にそう言えば。って感じで……」

「ねぇ!どんなの?」

「気になるっ!!」

長月と山地は興味津津だ。高円寺は俺をチラッと見てからニコッと笑って、その話しをしていいかの合図をした。

「ハァ…。仕方ないな」

「ありがと!!」

その過去は俺がまだ、人との距離を置いていて、友達なんて…と思っていた時だった。




そう…山地と出会ったばかりの時だった。俺は山地以外とは関係を持たずに、図書室で本ばかり読んでいた……。
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