スカイ・フラワー
「腕、赤くなってる。平気?」
香は奥にいる女子に視線を移すと言った。
「は……はい……」
力無く言った。
「この子の綺麗な腕、傷物にしかけてんですけど」
「だからどうした!」
「代償は高くつきますよ?」
「ぐっ……」
「即刻、そこのドアから失せろ。そして、二度とこの子に寄るなよ」
「……フンっ!」
男子は走って図書室から姿を消した。
「……人の読書を邪魔しやがって」
香は呟いたつもりだったが、すぐ後ろに居た女子には聞こえたらしい。
「すみません…」
「…別に。手、早く冷やした方がいい」
「…ありがとう……」
「…イラつくんだよ…ハッキリ好きじゃないと言えばいいのに」
「…はい…」
「まぁ、君にはあんな奴は勿体ない……そんだけの事だから」
香はドアに手をかけた。その時、女子は慌ててたのか名前だけを言った。
「こ、高円寺 千広って言いますっ……」
「……」
香は千広の顔を見てすぐに廊下を歩き出した。
ーーーーーー…………………
これが、高円寺と俺が最初に会った日だった。今思えば、かなり失礼だな俺。
香は奥にいる女子に視線を移すと言った。
「は……はい……」
力無く言った。
「この子の綺麗な腕、傷物にしかけてんですけど」
「だからどうした!」
「代償は高くつきますよ?」
「ぐっ……」
「即刻、そこのドアから失せろ。そして、二度とこの子に寄るなよ」
「……フンっ!」
男子は走って図書室から姿を消した。
「……人の読書を邪魔しやがって」
香は呟いたつもりだったが、すぐ後ろに居た女子には聞こえたらしい。
「すみません…」
「…別に。手、早く冷やした方がいい」
「…ありがとう……」
「…イラつくんだよ…ハッキリ好きじゃないと言えばいいのに」
「…はい…」
「まぁ、君にはあんな奴は勿体ない……そんだけの事だから」
香はドアに手をかけた。その時、女子は慌ててたのか名前だけを言った。
「こ、高円寺 千広って言いますっ……」
「……」
香は千広の顔を見てすぐに廊下を歩き出した。
ーーーーーー…………………
これが、高円寺と俺が最初に会った日だった。今思えば、かなり失礼だな俺。