スカイ・フラワー
「…でも、私のこの気持ちは……ずっと前から変わらないの…
私は……三枝君が
好き……
あなたの隣りに居させてください……」
俺の耳には何も……
聞こえない……
高円寺の声と俺の胸が打つ音だけ………
そして、まだ夕焼けには早い空の下で……俺は言葉を絞り出す。
「それって……告白ってやつ?」
「…うん…」
高円寺の顔は夕日で赤くなっているわけじゃないんだろう。
「山地は知ってたのかな……」
「え?」
「山地はさ……高円寺が俺だった事知ってるかな…」
「……知ってたよ……」
「そうか……。
高円寺の気持ちは分かった……俺の事、好きでいてくれて嬉しいよ…。俺は今まで人とは関係なんて持ってこなかった。ましてや恋なんて………俺にはそういう感情………
なかったんだ………
俺はあの時から大事なモノは何一つ変わっちゃいない………
恋とか愛とか……
俺、分からないんだ…」
「………うん………」
「それに…俺は高円寺に相応しい人じゃない。
…………ごめん。」