スカイ・フラワー

「……ごめん……高円寺………」







高円寺の透き通る肌を涙は止めどなく伝う。






…やめろよ……何言ってんだよ…

ごめん……こんな言葉、言うつもりじゃないのに………

泣かないで………









俺は…馬鹿だ………。








時は静かに、だけど澱み無く無常に流れるモノだ。

もはや、俺には高円寺を見守るしかない。

それが……せめてもの償いないだから。














どれくらい経ったかな…感覚は既に無い。









俺は、高円寺を胸に抱いて涙を受け止めていた。俺が受け止めてやれるのはそれ位だった。

高円寺の暖かさは俺を余計に苦しくさせた。







「………ごめん…」

小さく震えた声は、囁くに近かった。俺はそっと高円寺の肩を持って離した。

目は赤くて色白の綺麗な肌も赤らんでいる。

「……いつも……三枝君は優しすぎだよ…………独りなんて……三枝君には似合わないよ……」

「…優しくなんかない………俺は……高円寺を泣かせた…最悪な奴さ……だから…独りでいい」

「ちがうよっ……。三枝君はもう独りなんかじゃないよ？皆いる……。
私がいる……
だから……そばには居させてくれる？」