*執事サマの甘い誘惑*




「なっ…なんで!?」




呆れた…。


あたしは身動きとれず、床に座ったまま。


そんなあたしを東堂蓮は助けようともしない。




「助けにきてくれたんでしょ!?」




すると、彼はにやっと笑った。


執事顔ではなく、裏の顔で。




「『あたしはあんたの助けなんかいらない』」


え…


「『簡単に近寄らないで』」


あ…


「そうおっしゃったのはどなたでしょう。結衣サマ?」




…あたしです。




自分が言ったことを思い出し、泣きたくなった。





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