*執事サマの甘い誘惑*




いつの間にか、2人の距離は30センチ。


とっさに彼の肩を押して離れようとしたけれど、


彼に腕を掴まれてしまう。




「いつまでそんな呼び方すんの?」


「何で。東堂蓮でしょ?他にないよ」




すると彼は呆れたようにふっと笑う。




「そうじゃなくてさ。」




距離が…10センチくらい縮まったかと思えば…




「蓮って呼んでよ」




甘い瞳に甘い声に、あたしはそれを受け入れさせられてしまう。


なんか悔しい…!




「ほら、呼んでください。結衣サマ?」





出ました敬語。


だめ。




「…蓮」







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