先生×自分×男子
吉田先生か。って、落ち着いてる場合じゃない。

「あ、遅かったから…大丈夫かなって」

「あ…すみません」

なんか…自分が情けなく思った。
この人は、偽りの姿なんてないよね。

もともと優しいって感じ。


「あの…宮沢さん。め…メアド…」


「え?」


「メアド…教えてくれる?」


メアド…?
顔を真っ赤にしながら聞いてきた。重大なことかと思った。

「いいですよ」

でも……これで自分は、完全に終わった。

メアドを交換しながら、そう思った。

「宮沢さん?」

「あ…戻りましょうか」

臆病で恥ずかしがりの自分。

こんな自分を知ったら…きっと皆、離れてくよね。
それだけは避けたい。



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