消された煙草





「……ごめん」


「いいの、仕方ないわ」


彼女に求められ、私はそれを受け入れた。


彼女を満足させてあげられるはずだった。


「本当に……」


「大丈夫よ、私がいけなかったの。いそぎすぎたのね」


謝る私に彼女は穏やかに微笑んでいた。


しかし、その微笑みを見ても私の落胆した心は軽くならなかった。


どうして…どうして出来ないんだ?


途中まではうまくいっていたのに…。


ベッドの上で膝を抱えた私の肩を、彼女は優しく抱いてくれた。







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