消された煙草
7
それからしばらくすると彼女は変わっていった。
……彼女は頻繁に煙草を吸うようになった。
日に日にその本数が増えていくのを見る度に、私の苛立ちも増した。
「最近、吸いすぎじゃない?」
遠回しに咎めた私に、彼女は冷めた瞳を向けて溜め息混じりに言葉を吐き出す。
「イライラするのよ、最近」
「何故?」
彼女が苛立つ理由が分からず私は問い掛けた。
すると彼女は信じられないといった表情で私を見た。