HONEY HUNTER
「黒名どうしたの?電話で話せば良いじゃん!」

「ん、直接の方が手っ取り早いと思って」

て、手っ取り早いって・・・

「それに電話代かからないし」

だろうと思ったよっ!!(泣)

「え、で何?なんか大事な話?」

「うん、かなり」


ドク


『かなり』
ちょっと緊張してきた。
そのわりに黒名はジュースを気楽に飲んでいる。

「・・・で?」

「あぁ、今日の事なんだけどさぁ」

「今日のこと?」

黒名はストローがズズッと音をたてるまで飲み干した。
だから、なんなのさ・・・(汗)





「アンタ、田沢先輩が好きなんでしょ?」





「は」

「私さぁ部活帰りに蜜と入野先輩がいい感じになってるところ、見ちゃったんだよね」

・・・あぁ、あれかっ!!

「ち、違う違うっ!あれは偶然先輩に会っただけでっ」

「じゃなくて、アンタ迫られたじゃん」

『迫られる』?
なにが?

「・・・はぁ、気付いてないのか・・・」

そういうと黒名は、なんか心のそこから私を馬鹿にしたようにため息をついた。
な、なんだよう。

「アンタ、稽古のしすぎで頭に知識が行ってないんじゃないの?」

「な、なにをうっ!??!」

「はー、説明するのもめんどくさい・・・」

えぇっ!?

「せ、説明って!?」

「蜜、マジで知らないの?」

「し、知らないって何が・・・」

あ、またため息ついた。
じらさないでよっ!!

「あの時、なんか言われなかった?」

「な、なんかって・・・」

なに言われたっけ・・・
あんまり憶えてないなぁ。



『応援、来いよっ』



「あ、そーいえば!」

< 23 / 37 >

この作品をシェア

pagetop