HONEY HUNTER
私はあの時の事を黒名に最後まで話した。
途中でため息とかしてたけど、そのまま話し続けた。

「あ、ジュースちょうだい」

「話を聞こうよっ!!」

と、言いつつ私もジュースを入れる。

「さんきゅー」

「で、応援ってなにを応援したら良いの?」

「そんなのも分からんのか貴様」

「『貴様』っ!??!」

黒名はジュースを置いて、話を続ける。

「応援っつーのは、部活に来いって事」

「なんで」

「だから『俺のテニスの応援してくれ』って意味」

あー、なるへそ。

「でもさぁ、それっていつ?」

「何言ってんの、部活は毎日に決まってんじゃん」

「ぇえっ!!」

どうしよう、それじゃあサッカーの応援出来ないなぁ。
毎日、田沢先輩の笑顔を見るのが日課なのに・・・

「ねーねー、それじゃあ田沢先輩の応援に行けないっ」

「そんなん、百も承知なんだよアッチは」

「ええ?(汗)」

「それも知りつつ、入野先輩は蜜に応援してもらいたいの。この意味分かる?」

「・・・」

「よし、それは分からないととって良いのか?」

「ぎゃああぁっ!!?ご、ゴメンなさいっ!(痛)」

と、頭皮がっ!頭皮が!!(泣)
そんなに引っ張らないでっ!!

「これを改訳すると」



『蜜ちゃんが好きだ』



「・・・となります」

「強引すぎないっ!?!?無理矢理な解釈でしょ、それっ!!」

「そんな事ないよ、何年女してると思ってるんだ」

「・・・15年?」

「はい、そこ。下手なツッコミはいらない」

「ええっ!?」

て、ていうかそれ絶対違うと思うよっ!
しかも今私を好きになられても、困るっ!!

「で、でもそれが本当だったら私、かなり困るなぁ」

「良いんだよ、先輩は困らせたいんだから」

「ぇえ??」

「はぁ・・・もう良い、なにも聞かないでくれ(汗)」

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