HONEY HUNTER
「(うわー、香花が顔真っ赤にしてらー)」



ガタッ



「べ、別に私はっ!!!!///」

あ、しまった・・・
つい大声で言葉を放つと同時に私は席を立っていた。

せ、先生さま・・・!!(恐怖)

「・・・別になんだ、香花っ!!」

「な、な、な、なんでもないですぅっ!!!(泣)」

私は勢い良く座った、が。

さっき立ったせいで椅子は後ろに動いていた。
と、言う事は私は座れない。

転ぶのだ。

「っ!!?」


ガンッ


「い、痛ぁ・・・(泣)」

さっきまで沈黙だったはずの教室は、私の『素晴らしい』エンターテイメントのお陰で笑いの渦。
先生はというと、頭を抱えて『全く馬鹿な生徒を持ったもんだ』みたいな感じ。

絶対これ、青あざできてる。

「はははっ!ほら、手っ」

「あ、ありがとう・・・///(恥+泣)」

飯島くんは私に手を差し伸べ、床から起こしてくれた。
その手は暖かくて、少し照れた。

「大丈夫かよ」

飯島くんは優しい言葉をかけるが、顔は笑っている。

「だ、大丈夫じゃないから・・・///(泣)」

これで大丈夫なんて、黒名ぐらいだと思う。
あ、そういえば黒名は?

私はふいに後ろを振り向く。

「(馬鹿じゃん蜜)」

「(・・・!(怒))」

く、黒名はムカつくほどにやけている。
な、なんだよその顔はっ!(泣)

「こ、香花。気をつけろ、あとよそ見はするな」

「い、以後気をつけます・・・」

そして全員また笑い出す。
なんだか良くテレビとかで使われたりする馬鹿っぽい効果音が今にも聞こえてきそうだ。

あ、田沢先輩は!?

私は窓の方に向く。
ま、まだグラウンドを元気に走っている。

「(こ、これを見ただけでさっきの痛みも消えたぁ〜///)」

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