シンデレラ物語―ラブコメ風―


『「「「「……はっ??」」」」』



囲まれている女までもが俺の声と共に男達の声とハモった。


よく見れば、彼女はショルダー式のカバンを背負っていた。


誰もが、彼女の突然な言動に呆気にとられただろう。


なぜこんな時に?(笑)



その様子に構わず彼女は、男達一人一人にティッシュを渡した。


「あたしもね、お金が必要でバイトしてるの。今日はティッシュ配りでね、そのティッシュに就職相談所の広告のチラシが入ってるでしょ?お兄さん達も今からでも遅くないから頑張って社会と戦ってみなよ!やろうと思えば何でも出来るんだよ!!」


男達はジッと彼女の目を見て視線をティッシュに移した。


「怖い思いさせてすまなかったな…お嬢ちゃん。もう行きなっ」


囲まれていた女は、速い動きで抜け出しティッシュの彼女にお辞儀をして去った。


「アンタ…ありがとな…真剣に俺らに対して言ってくれたのはアンタぐらいだよ…俺らも頑張ってみるさ」


「ホントにありがとな…年下に教えてもらうなんて俺らもまだガキだな」


「自分と向き合う決心についたお兄さん達なら大丈夫だよっ!!」


「あぁ…!!じゃあな!!」


そして、男らは去った。


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