幕末恋々
「何でだろうなぁ?別に今までは切れそうじゃなかったのに・・・。」







私は自分の目の前で切れたゴムをプラプラさせながら呟いた。







「なんかあんじゃねぇのか?」





原田さんはそう言って不吉な事を楽しそうに言う。






「もうっ!やめて下さいよ!!それにしてもどうしよう・・・髪縛りたいけど紐は屯所にしかないし結わくっていっても自分じゃ結わけないし・・・。かと言ってこのままもだらしないし・・・」






私はそう言いながら自分の腰まである長い髪をちょっとだけ摘んだ。






「恋。こっち来い。」






いきなり土方さんに声を掛けられた。









「あれ?土方さんなんですか?」











私はそう言って座っていた岩から降りて土方さんの所に行った。









< 143 / 431 >

この作品をシェア

pagetop