幕末恋々
沖田さんが少し咳をした。







「っ!!沖田さんっ大丈夫!?」







私は勢いよく沖田さんに近寄り背中を摩った。





「けほっけほ・・・大丈夫ですよ。ちょっとホコリが・・・」




沖田さんはそう言って私の顔を見て微笑んだ。





「・・・そうですか?無理しないで下さい。私ちょっとお水持ってきますね?」







私はそう言って土方さんと沖田さんを部屋に残して井戸へ向かった。






忘れていた・・・史実通りに行けば沖田さんは池田屋事件で喀血をしたんだ・・・。







なにやっているんだろう私は・・・。未来から来たのに・・・







自分の無力さに涙が溢れた。






私は新撰組の役に立てている?未来の事を知っているのに何も言えず皆を助けられない・・・。






「・・・恋?」
< 167 / 431 >

この作品をシェア

pagetop