幕末恋々
「良かった・・・沖田さん・・・」







私は沖田さんの手を掴むとやっと止まったはずの涙がまた溢れ出して来た。








ダメだ・・・泣くなっ!







私はその涙を瞳から落とさない様に必死に唇をグッと噛んだ。









「すいません、恋さん。心配を掛けてしまって・・・」









沖田さんはそう言うと親指で私の涙を拭く。







「っ・・・ううん・・・大丈夫だよ?だけど本当に良かった・・・。」








私はそう言うと少し微笑み沖田さんを見た。








すると外からドタドタと言う激しい音がしてきた。







< 279 / 431 >

この作品をシェア

pagetop