幕末恋々
「ハァ・・・ハァ・・・」








私が油小路に着いた時はもう全てが終わっていた。








周りは血の匂いが漂って沢山の人が倒れている。








するとどこからか声がする。私はその声を頼りにその方向へ足を進める。








次の瞬間、私の目に入ったのは永倉さんに抱きかかえられた藤堂さん。その周りを囲むかの様にして新撰組の皆がいる。原田さんは声を上げて泣いている。その横には土方さん。









「おそ・・・かった・・・」







私はそう言うとヘタリと地面に座り込む。その音を聞いた土方さんはこっちを見た。










「誰だっ!?・・・恋っ!!?」















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