渇望男の潤いペット2
彼女といる時間が増えていく度、自分の奥底に眠る不愉快な闇が出てきそうで、俺はその日は帰ることにした


何故なんだ?


解らない…


彼女は人魚なのに…

人間ではないのに…


何故こんな感情が芽生えるのか…

本当の彼女にすら感じないほどの渇きに襲われてしまうのか…

全く解らない




彼女があの太陽という少年と恋に落ちれば、きっと落ち着くのかもしれない…

彼らは同族だ


きっとお互い解り合える


彼女の本当の望みは、そうなんだろう…



そう思って、自分の闇に蓋をした


見ない振りをした




どんなに考えてもどうにもならない事なんだから、忘れるんだ…





消してしまうんだ




どんなに望んでも…












< 12 / 47 >

この作品をシェア

pagetop