渇望男の潤いペット2
「え…」

「人魚の特徴を知ってる人間くらいで、後は誰も信じない
知ってる人間だって後ろ暗い事がある奴ばかりで、表になんか出てこない。バレるわけがない」

「確かにそうかもしれないけど…」



余裕の笑みで俺を一瞥し、「まだ他に何か?」と聞いてきた

俺なんかよりずっと上手だ

「君のお母さんは、どうやって君を?お母さんが人魚なんでしょ?」

「はい。父と出会って、俺が出来て海に還りました。俺を産んで死んだので、俺は一人で父の処に帰ったんです。」

「そうか…」

やっぱり母親が人魚だったんだ…

この歳までこうしていられるということは、やはり『弱い代』ということで、母親が強い代…


椿ちゃんとお母さんが同じだとすると…



「なんだか、深い謎に落ちていきそうだ…」


気づきたくないことにたくさん気づいてしまいそうで、急に恐怖に襲われた…



「まず、会ってあげてください…」

俺は席を立って、奥に隠してある扉の鍵を開けた


彼はゆっくり立ち上がって、俺の開けた扉へと入っていく


いよいよ、二人の対面だった…

人魚二人の…









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