渇望男の潤いペット2
「俺を?」

椿が頷く



俺は身体を起こし、椿の服を整えて彼女の事も起こした


柄にもなく、ドキドキしていた




「ずっと、全さんだけが好きなんです」

彼女の切なそうな顔が、胸を痛くした

いつも無邪気に呼び捨てにするくせに、こんな時はさんをつけるから、何だか遠くに感じて、はがゆい

「ごめん…それなのに、乱暴して」

椿はゆっくり首を振った

「でも…軽い気持ちなんかじゃなくて、今日彼女に会って気づいたんだ…
君への気持ちを…」

俺が申し訳ない気持ちで伝えると、こんな時なのに椿の頬がカーッと赤く染まった

「嬉しい…」

椿が呟いて、俺もなんだかほっとする



ただ…










「でも…」

突然椿の眉間にシワがより、神経質そうな表情を作る

「でも?」






俺の言葉に椿が顔を上げて、泣きそうな表情を作ったかと思えば、衝撃的な事を口走った































「私、あなたを殺さなければいけなくなる…」





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