渇望男の潤いペット2
その時だった





「グッ…」

父さんは突然胸を押さえ、前のめりに崩れ落ちた

今まさに殴ろうとしていた俺は、一瞬何があったか理解できなかった

「う…く、苦しい…」

「会長…」

山中さんが近づくと、父さんはすごい力で襟を掴んでいた

「ど…どういう…事だ…」

恐ろしい形相で椿を睨む

「…貴方は、誤解していた
若返りの薬なんかじゃありません…モルヒネと同じ、痛み止めです」

「な…何だと?」

「一度に大量に摂取しすぎて、心臓に負担がかかったのでしょう…」

「何…」

椿はぐったりしながらゆっくり立ち上がって、俺の腕にしがみついた

「私の血は、これ以上貴方を助けられません…」

「このっ…」

その時父さんが、心臓を酷く痛がりながら山中さんを見つめる

しかし、山中さんは冷たい目をしながら首を振った

父さんは山中さんを突き飛ばし、急いで会長室へ進みながら、電話に手を伸ばしながら絶命した…


俺も、山中さんも黙って死ぬのを見ていただけだった











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