渇望男の潤いペット2
会長室の中に造られた、この秘密の扉

ここは完全防水の特別な部屋だ…

普通の社員は、こんな物があるなんて全く知らないだろう



俺だってこの間初めて知ったくらいだ



こんな、一人の女の子を閉じ込めておくなんて卑劣な事を…



でも………


この子は父いわく、ただの女の子じゃないんだ

未だに俺にだって理解できない

信じられない…


でも父は信じている


信じて疑わない



確かに普通の女の子達よりは、色素が薄くて綺麗な子だと思う…


実際、俺も良からぬ事を考えてしまったくらいだ


だけど、どう考えても『人間』にしか見えない



「あなたは知ってるの?私の事…」

「え?」

俺を見透かすような質問

「うん…、聞いたけど…」

信じられない…


そう続くのを見越したのか、彼女は静かに微笑んだ

そうしてまた揺らしている足を見つめた



そんな横顔に、どうしても吸い寄せられそうな感覚になって、強く頭を振った


「私、もうすぐ『普通』じゃなくなるの…」

「え?」

「もう離れられなくなる…水から…」






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