サクラノシタデ
「そろそろ帰る?」



「そう…だな。………朔良、ここで……」



龍臣は話を詰まらせた



私は何も言わず続きを話すのを待った



桜の木を見上げながら



すると「これ」と言う言葉と同時に私の目の前に小さな箱がぶら下がっている



「へ?…」



「誕生日プレゼント…………開けてみ」



「ここで?」



「そうだよ。恥ずいんだから早く開けろ」



そう言った龍臣の顔は真っ赤だった



私は小さな箱を丁寧に開けていった



小さな箱の中にあった物は




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