サクラノシタデ
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私は幼稚園の頃から龍臣が好きだった



そして、約束の日



私達の小学校の入学式の日だった



その日、この公園のこの桜の下で



「たっちゃん。大好き」



「俺もさくちゃん大好き。大きくなったらパパやママみたいになろうね」



「うん。約束だよ」



私が小指だけを立てて差し出したら龍臣の手も同じようにして私の小指に絡めた



私はずっと覚えていたけど龍臣が覚えててくれてたなんてビックリ



あの日から約束の事を1度も話さなかった



私は確かめる事が…覚えてないって言われる事が怖くて出来なかった





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