Secret Prince
変装がバレてない事にホッとしつつも、素を出せない現実に、
ほんの少し切なくなる。
まぁ、仕方ないんだけどね。



























「……あぁ、失礼しました。
 僕は、本日の案内役を務めさせていただきます。
 雨宮廉(Ren Amamiya)といいます。
 よろしくお願いしますね?」




そう言って、彼は手を差し出してきた。
女が見たら、ほぼ確実に堕ちるであろう微笑みを湛えながら。
そして、その手は、不健康にも見えるほどの白い肌を連想させ、傷一つなく、
完璧な風に思えた。
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