モテるあいつ。
「うーん、軍団やメアドの問題はタイミングって事で…

『心がギシッと痛くなる』って…美樹が神田君の事好きなんじゃないのかな?


私はそう思うけど…」


えっ!?



私があのバカストーカーの事を!?


「え~っ!?それはいくらなんでも有り得ないよっ!まさかまさか!!」


「だっ、だよね~…。ごめん、マンガの読みすぎだったみたい」


ふうりはてへっと笑った。


その時はこれで終わった。


けれど、ふうりのその言葉のせいで妙に聖斗の事を意識するようになってしまった。




そして、聖斗が意図的に私を避けているという事が分かってしまい、


ますます話しかける勇気がなくなった。


結局、話しかける機会を作れないまま終業式。

夏休みは女バスの合宿が入るし、大会もある。


あと普通に練習もぎっちりあるし、宿題もあるしで大忙しだ。


どうしよう、日にちが経てば経つほど謝りにくいよ―――!


沈んだ気持ちで東門へ向かうと、聖斗が1人でいた。




これは、謝るチャンス!





と思っていたら、向こうから近づいてきた。

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