モテるあいつ。
好きなあいつ。
「あのさ、30日に市の大会があるんだけど…陸上競技場でやるからよかったら来て」


そう言って聖斗は走って行ってしまった。


「あっ、ちょっと待って―――」


追おうと思ったが無駄だ。あっちはサッカー部のエース。足も当然速い。



一方私は体育の成績は万年2だし。


大会かぁ…。



今まで一度も誘われた事ないのにどうして今日私を誘ったんだろう?



でも…近いし、行ってみようかな?



もしかしたら謝るチャンスになるかもしれない。



それに、その日はちょうど部活は休みだ。




私は「半田先輩も出るはずだから」と言ってふうりを呼び出して行く事にした。
< 16 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop