眠り姫は目覚めた。
傷心の再会。〜復讐.真実.プロポーズ〜
ある日、里奈は歩いている。カオは失望している。そこへ、

「あれ、里菜、どうしたんだ?確か就職して、一人暮しじゃなかったっけ?」

里菜は、

「和也…?」
「久しぶり。」

にこっ。

うるっ…。

「どうしたんだ、里菜?」

里菜は和也に抱き着き、

「和也ぁ、お酒一緒に飲んで?ビール。ねぇ。」
「いいけど、里菜、女性がビールなんて悲しいからシャンパンくらいにしようよ。かわいいのにビールなんてさ。おかしいだろ?」
「……。」
「今は、両親が外出してるから来る?」
「うん…。」



和也の家。

「あがってて、グラスとシャンパン用意するから。」

居間へ行く里菜。里菜は居間におもちゃがあるのに気付き、

「ねぇ、和也は結婚してるの?」
「してないですよ。どうして?」
「じゃあ弟くんがしてるの?おもちゃあるし。」
「ああ、妹ね。1才なんだ。」
「へ?」
「かわいいぞ。あ、確かに弟は結婚してるけどね。弟に子供が産まれたんだ。だから両親と妹が見に行ったんだ。」

和也が入って来る。
里菜はシャンパンを見て、

「和也、それ、ピンドン…。」
「頂き物ですよ。うちはみんな飲まないから。」
「こんな高いもの…。」
「いいよ。」

コルクを開ける。注ぐ。

「どうぞ、お姫様。」

和也が言うと里菜は泣いて、

「和也…私…ふられちゃったの。」
「ん?」
「ひどいよ…。私ね…好きで好きで、貢いで、私…愛されてると思ってた…。」
「それで?」
「お前なんて貧乏女いるかって…。愛されてないの?と聞いたら、あまりにもしつこいから寝てやったって…。」
「ひどい男ですね。」
「貧乏のまま終わるんだなって…。」

里菜は泣き崩れる。(酔いが大半)

「見返してあげようよ。ひどい男を。」
「ねぇ和也?抱いて?キスして?」
「里菜、カラダを安売りするんじゃない。」
「和也にならあげる。私を抱いて!」
「里菜、酔ってる。」

里菜は服を脱ぐ。

「里菜、服を着るんだ。里菜、わかった。里菜を苦しめた男に復讐しよう。僕が彼氏のふりをする。な?」
「でも…あの人は上昇思考なの…お金持ちじゃなきゃひるまない。」
「いいよ。ふりをすれば。蹴落とす覚悟でいきますよ
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