眠り姫は目覚めた。
訣別
里菜はテキパキと仕事をする。
休憩中、里菜を振った男が現れる。里菜は、

「何かご用でしょうか?」
「あの人と結婚するのか?」
「あなたには関係ないわ。」
「愛人契約しないか?」
「は?何を言っていの?馬鹿げてる。欲。汚いわ。あなたの欲望に振り回されますか。」
「騙されてたろ。」
「知らなかったわ。それがどうしたの?それが彼の気遣い。あなたに言われる筋合いなんてないわ。」

男は里菜を抱きしめる。里菜は、

「い、いやあ!」

助けを呼ぶ。
同僚は里菜と男を離して、

「里菜をたぶらかした分際で何してるの!?里菜、行こうね?」

男は他の男性社員に掴まれる。



それから里菜は、他の女性社員から男が寄り付かないか監視してくれたことにより、平和に過ぎていく。里菜は同僚から、

「彼ってどんな人?」

と聞かれる。里菜は、

「う〜ん…顔は甘めかなぁ。お父さんそっくりでさ。性格は…唐突で強引かなぁ。いきなりプロポーズするし。でも、真面目さは幼い時から変わらないな。親と兄弟は大切にしてるし、優し過ぎて、だんだん引き込まれていく。」
「写真無いの?」
「あるけど人に見せるのが恥ずかしいんだって。育ちがいいから。と冗談を言うかわいさもあるかな?会社員の息子のくせしてさ。」
「見せてよ。彼に内緒なら知れないよ。○○市でしょ?里菜の地元。」
「少しだけだよ?こんな人だよ。」

携帯の待ち受け。和也と里菜のツーショット。

「かわいいカオの人だね。甘いマスクで、賢そう。」
「二人でいるのが不思議。幼なじみだったから。和也について、知ってる方だと思ってた。でも本当は知らない事ばかりで、驚かされて。逆らえなかった。心の中は射抜かれてた。」
「エッチしたの?」
「まだだよ。そういう部分は気遣ってくれてる。親と弟ができちゃった婚だから、それだけは避けたいみたい。まぁ、それまでにだんだん手なずかせようとしてるのかも。」
「浮気は?」
「彼のバックが恐いからできないんじゃない?したらグーで殴るわよ。」
「いいなぁ、幸せで。」

里菜は微笑む。

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